雄琴温泉 湯元舘
経営主体:㈱湯元舘
所在地:滋賀県大津市苗鹿2-30-7
設計:㈱石井建築事務所(東京)
施工業者:ミノベ建設㈱
工期:2006.3~2006.8
建築面積:増築部分281.67㎡
延床面積:増築部分349.68㎡、 改装部分314.4㎡
構造、階数:木造 一部 鉄骨造
客席数:-
施設内容:既設旅館に付帯する、庭園露天風呂および関連施設/エステ施設/料亭
施設の特色・設計の意図:
琵琶湖近くの老舗旅館である、しかし敷地条件は必ずしも恵まれたものではない。敷地面積に余裕は無く、琵琶湖との間には国道が走り他の建物などで眺望が妨げられたりもしている。
既存部分にはこの悪条件を掻い潜りながら複数の温浴施設が備えられているが、眺望欲しさ故に建物の最上階となる、屋内も露天も 天上の風呂ばかりでかねてより地面に接した地の風呂を造ることが切望されていた。
今回 隣接する公共の宿が売却となり入手することができた、やっと欲しかった風呂が造れる地面が出来たがこれもまた好条件とは言い難い場所である、廻りを自社施設や近隣住宅に囲まれて八方ふさがりである。
いかに外からの視線を遮り 癒しの別世界を造り出すかが課題であった、自然の山水を彷彿させ 大地の気を感じてもらえるようにと考え 山の景色を熟知した庭師の協力を得て清水の落ちる岩場とそこに湧く温泉の景色があり そこへ杉の丸太や土の壁、無垢の板で清潔で簡素な湯屋を建てた感じを実現させようと試みた。
結果の評価はまずまずか、有力な商品を加えることが出来たと思う。
㈱石井建築事務所(東京)